米雇用統計とFX

FX投資家にとって、各国の金融政策と同様に、もっとも注目しているのが経済統計です。この金融政策と経済統計の影響力が大きいため、FX投資のファンダメンタルをシンプルにしていると言えます。

為替に最も影響するのは、米国の雇用統計です。毎月、第一金曜日 のニューヨーク時間朝8時30分は、世界中の市場や投資家が注目 し、株式も債券も為替も大きく動きます。雇用統計はどうして、そ んなに影響力があるのでしょうか。

その理由は、いくつかありますが、先ずは、その「速報性」です。 経済統計の中でも、一番早く発表されるのでどうしても注目される のです。速さでは、米ISM指数という景況指数も負けてはいないの ですが、中身が製造業だけで、非製造業は後で発表されるため、経 済全体を表しているとは言い難く、どうしても雇用統計に注目が集 まるのです。

また、雇用統計の値が、鉱工業生産指数や労働投入量などの指数計 算に使われたり、エコノミストたちの GDP予想に使われたりするた め、実質的に、他の経済統計に大きな影響力をもっているのです。

そして、これらの結果、雇用統計の値によっては、官民のエコノミ スト達が、金融政策などの実施、もしくは見通しを変える場合もあ ります。つまり、影響力のある人の判断の元になっていると言える わけです。

短期需給: 企業決算, 投資動向

ここでは、短期的なお金の需給関係が為替に与える影響を見てみま す。短期的ですので、当然のことながらFX投資には直接的 に影響してきますので、注意を払っておく必要があります。

対内対外証券投資(国際収支統計)

日本の財務省が、毎週木曜日に、前の週の結果を発表します。 対内投資の部分では、株式投資の部分、つまり、外国人投資家の日 本株投資を見ます。継続的にこの数値を追っていくことにより、日 本株や円の買い材料になるかどうかを判断していくことになりま す。

対外投資の部分では、公社債等の部分、つまり、日本人の外資投資 に注目します。これも、継続的に数値を追っていくことにより、ドル、ユーロなどの買い材料に鳴るかどうかを判断することになりま す。

外国人売買動向

東京証券取引所が、毎週木曜日に前の週の結果を発表します。外国人投資家の日本株買いは円高材料と理解でき、逆に、日本株の売り 越しは円安材料と理解できます。

リトパリ

短期の需給では、企業決算に連動してお金が動くので注意が必要です。FX投資をしばらく続けていると、リパトリという言葉を良く聞 きます。リパトリとは、リトパリエーションの略で、外国人投資家が、投資したお金を本国の決済時期に合わせて、本国に戻すことで、「本国送還、資金の国内環流」の事です。

外国人投資家が、彼ら自身の決算に向けて数字を確定したり、配当 や換金の準備をするために、海外に投資していたお金を、一度本国 に戻す必要があります。そうでないと、決算できないからです。この時リパトリが発生します。

たとえば、米国企業の場合、9月末の決算までに円やユーロで投資 したお金をドルに換えておこうとしますが、決算直前ではなく、その1,2ヶ月前に行いますので、2,5,8,11月にリパトリが発生します。また、日本企業の場合は、 1年単位で見る傾向が強いので、 2月にリパトリが発生しやすくなります。

また、ヘッジファンドも同様に決算時期を迎えると、リトパリを行い、3, 6, 9, 12月末が多いと言われています。